EPDとは
EPDは、褐色脂肪細胞誘導技術を使って、
肥満症や糖尿病などの予防や治療への
応用を目指しています。
EPDとは
EPD株式会社は、EPS創健科技集団有限公司が手掛けるヘルスケア分野の創薬事業において自社パイプラインの開発を推進している会社です。 当社の有する褐色脂肪細胞誘導技術を使って、肥満症や糖尿病などの予防や治療への応用を目指しています。 これまでEPSグループが培ってきた日中における経験とノウハウ、中国へのアクセスの良さを強みに、パイプラインの早期実用化に向けて日々取り組んでいます。
社長挨拶
EPD株式会社
代表取締役
中谷 知弘
当社は、アカデミアで発明された体細胞から褐色脂肪細胞を製造する技術を利用して、肥満の軽減や抑制に貢献できる再生医療や食品を開発することを目標に設立されました。褐色脂肪組織は体内において脂肪を燃焼させて熱を産生する脂肪組織であり、成人ではbody mass index(BMI)と褐色脂肪組織の熱産生活性の間に負の相関があることが報告されています。
日本の肥満者(BMI≧25 kg/m2)の割合は男性33.0%、女性22.3%であり、男性では平成25年から令和元年の間に有意に増加しています。WHO(世界保健機関)基準でみると、日本の肥満者(BMI≧30 kg/m2)の割合は4.6%であり、平均19.5%のOECD(経済協力開発機構)加盟国37カ国の中では韓国の4.3%に次いで最も低いレベルであるものの、肥満は糖尿病や心血管疾患、がんなど、多くの慢性疾患の主要なリスクファクターであり、肥満に対する治療や予防を行うことは人々の健康寿命を延ばすことにつながると考えています。 褐色脂肪組織は、肩甲骨間、腎周囲、鎖骨上窩部、腋下部、傍脊椎部などに存在します。肩甲骨間の褐色脂肪組織は新生児や乳幼児で認められますが、年齢とともに減少し、成人では認められません。当社は、体内から採取した線維芽細胞を培養し、褐色脂肪細胞に誘導してから体内に移植する再生医療技術の確立を目指しています。
近年、肥満あるいは過体重の患者に対する慢性体重管理の治療薬として、GLP-1受容体作動薬が注目されていますが、これらは満腹感を誘発し食欲を抑える作用が考えられているのに対し、当社の技術は褐色脂肪組織の移植により体内において脂肪を燃焼させて熱を産生する作用を狙っていることから、肥満に対する新たな予防・治療の選択肢の一つになると期待しています。
当社ではスピード感をもって本技術の開発を進め、まずは日本での事業展開を目指します。
中谷 知弘
代表取締役
協和発酵工業株式会社(現・協和キリン株式会社)入社。1990年より東京大学医学部研究生(疫学・生物統計学教室)を兼務し、日本、米国において臨床開発業務に従事。統計解析室長、臨床解析部長、プロジェクト統括部長、開発推進部長を歴任。また、日本製薬工業協会において、2012年より医薬品評価委員会運営委員、2017年より製品情報概要審査会委員長として2021年まで業界活動にも携わる。2022年EPSホールディングス株式会社に入社、2023年にEPS創薬株式会社の代表取締役・代表執行役員社長(CEO)を兼任。2023年12月にEPD株式会社の代表取締役に就任。薬剤師、日本計量生物学会認定 実務試験統計家。
戴 平
取締役、CTO
1994年より、理化学研究所分子遺伝学研究室、理化学研究所、科学技術振興事業団戦略的創造研究推進事業の研究員として従事。2004年に京都府立医科大学医学研究科細胞分子機能病理学の助教に就任し、2009年には同研究科の講師を務める。2015年に京都府立医科大学医学研究科細胞再生医学の准教授に就任。現在、京都府立医科大学医学研究科細胞再生医学・研究教授を務め、EPD株式会社の取締役、CTOを兼任。
近藤 真次
執行役員
薬剤師として臨床業務に従事した後、医療機器や再生医療等製品の薬事、臨床開発業務を約20年経験する。バイオベンチャーに出向し、事業企画や資金調達業務にも従事。2004年にEPSグループに入社。2018年よりEPSホールディングス株式会社で、再生医療事業推進部門の責任者として新規事業開発、営業企画のプロジェクトを多数推進した後、創薬シーズの中国での商業化ライセンス導入プロジェクトを複数主導すると共に、投資先バイオベンチャーの技術評価、出資判断、投資先管理などを統括。現在は、EPD株式会社の執行役員を務める。
早川 智久
アドバイザー
大鵬薬品工業株式会社および第一製薬株式会社において日本、米国および欧州の臨床開発企画、プロジェクトマネジメント業務に従事。2007年にEPSグループへ入社し、日本、中国およびアジアにおけるプロジェクトマネジメント業務、事業開発部門の責任者を務め、2021年よりEPS創薬株式会社の執行役員を兼任。同年EPD株式会社の代表取締役社長に就任。2023年、EPD株式会社のアドバイザーに就任。オンコロジー領域において豊富な経験を有する。国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)研究評価委員会分科会委員およびDIA Annual Conference in Japan for Asian New Drug Developmentのプログラムコミッティメンバーなどの公的活動経験を有する。薬学博士、薬剤師